橋爪皓佐個展「Vague, Frequencies, 波のまにまに」(終了)

 私たちが、視覚や聴覚を通じて受容しているものは、光や音の波の集合体です。光や音は、波長、波形、頻度(周波数)の違いによって変化します。
 私たちは、お互いが触れ合わない限り、視覚(表情や動きの観察)や、聴覚(声の交換)を通じて認識し合います。そして視覚や音でさえ直接触れ合えないとき、私たちはまた別の波である電波を用いて交信します。
 私たちの外見や声、感情や行動は、一定の範囲の中で揺れ動き、表現されることで「個人」として他者に認識されています。一人ひとりが自分の波を生み、他の波と交わりながら、時に荒ぶり、時に凪ぎながら、広がり続けます。試行錯誤、あるいは無意識の迎合、そして自然な順応。手のひらから意識の中へ。波のまにまにそっと浮かぶ、気配へと移り変わるように。

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展示会期:2024年11月22日(金)~年12月15日(日)中の金、土曜日のみと、11月24(日)、12月15(日)
<全日程:11月22(金), 23(土)*, 24(日), 29(金), 30(土), 12月6(金)*, 7(土), 13(日), 14(金), 15(土)*>
開場時間:15:00-20:00* パフォーマンス開催時は入場不可
入場料:無料 (ただしワンドリンク制/受付は、展示会場横の酒店にておこないます。)
会場: イチノジュウニのヨン (大阪市西成区山王町1-12-4)

パフォーマンス(要予約、有料)
Performance A (展示空間でのパフォーマンス) 11/23(土)18:00- 12/15 14:00- 
Performance B(酒場スペースでの音楽ライブ) 12/6(金)18:00- 12/15 16:00-
各公演1時間程度、一般1,500円、学生1,000円
12/15二公演通し鑑賞一般2,000円、学生1,500円
(別に1ドリンクオーダーをお願いします)
予約ページ:https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02qegqgpp5141.html

会場|イチノジュウニのヨン
主催|橋爪皓佐 
共催|C-index
助成|大阪市
宣伝美術: 大槻智央


展示全景 (記録写真:中尾微々)

Radio/ラジオ  (冊子「Vague, Frequencies, 波のまにまに」抜粋朗読 Loop ’15)

光と境界 Light and Boundary
Variable Size/Dimension / Mixed Media (text score, dressing table and hand mirror)

行為と境界 Action and Boundary
variable size/dimension / Mixed media (Video loop 15′, Zither, text)

時間と境界 Time and Boundary
Variable size/dimension / Mixed media (hourglass, projected video loop (15′) on a transparent sheet, text)

Sound Installation (no title , 30′ loop)

Performance A & B ‘Vague, Frequencies, 波のまにまに


展覧会評

酒場に展示されていた、テキストノーテーションは、なんだか懐かしいような、少し鼻の奥がツンとするような感覚になると同時に、あぁ、日本語って美しいなと、感じるものでした。
その感覚をもって、ギャラリーに向かうと、ラジオ。
ラジオからは、先ほど目にした言葉が、耳からの情報として入ってきます。ただ、同時に目に触れるものも点在し、途端に意識はそちらに。聴覚から得るものは、こんなにも簡単に視覚に奪われてしまうのだと……思ったのも束の間。視覚を自由に操作することで、その二つは寄り添い、漂う-たゆたう感覚に。。。
ツィター(ドイツの弦楽器)や音叉も置かれていて、思うように、自由に音を出すことができました。
鑑賞は自由でいいんだと。会場内の作品が導いてくれた気がします。

イチノジュウニのヨン(C-index代表) 柳本牧紀

橋爪皓佐個展「微睡む滞留 Eclipsing」

「待つ」という行為はしばしば人間に過剰な繊細さや鈍感さを抱かせる。それがなんらかの要因によって、ふと消える瞬間に生まれる意識は、人間を時間という枠組みから解き放つ。その刹那、意識下に滞留する淀みは、驚くほどの素早さで、皮膚から、爪先から、眼差しから、そして言葉から。思いがけぬ色味となって、滲みだす。

フライヤーPDF(←click/tap)
会期:4月3日(水)〜4月7日(日) 11:00-17:00 (土日のみ~18:00まで)
会場: kumagusuku (京都市)
4月6日/4月7日 17:30よりパフォーマンス(入場無料)
問合せはこちらよりお願いします。

本展は、音楽家である橋爪皓佐による初の個展です。音楽という時間芸術が持つ枠組みを再定義するべく、擬似的な永遠性を持った「展示」という手法に挑みます。 音・映像・文学によって構成される展示空間は、「鑑賞」という行為と「時間の流れ」の関係性を曖昧にさせる間の「待合室」として提示されます。あなたの意識に滞留する、記憶の焦げ付きと呼応しながら。

CD冊子「微睡む滞留/橋爪皓佐」会場にて先行発売 (価格4,000円)
助成:アーツサポート関西
宣伝美術・冊子デザイン: 大槻智央

Sonotopia

[:ja]for guitar & left hand piano (2015)
ティモコルホネン国際作曲コンクールファイナル入選作品
初演 Saara Mänttäri, guitar and Reetta Järä, piano
(フィンランドでの映像収録)


[:en]for guitar & left hand piano (2015)
Finalist piece of Timo Korhonen International Composition Competition
premiered by Saara Mänttäri, guitar and Reetta Järä, piano
(video recorded in Finaland)


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Stardust

[:ja]for mandolin orchestra (2012)
全日本マンドリン合奏コンクール課題曲
premiered by Arte Mandolin Orchestra, conducted by Yasunobu Inoue
長岡京文化会館 2012年2月



[:en]for mandolin orchestra (2012)
premiered by Arte Mandolinistica, conducted by Yasunobu Inoue
Kyoto Prefectural Nagaokakyo Memorial Cultural Hall, Nagaokakyo, Japan. February 2012



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Sonata Nr.1 “Sci-Fi Fairy-tail”

[:ja]for mandolin & piano (2011)
初演 2012年2月18日 鷹羽弘晃(ピアノ) 望月豪(マンドリン) ルーテル市ヶ谷
スコアサンプル&購入はこちらから


石橋敬三&緑川羽菜

福屋篤&緑川羽菜

[:en]for mandolin & piano (2011)
premiered by Go Mochizuki & Hiroaki Takaha
Luther Ichigaya, Tokyo, Japan. 18 February 2012.
Sample Score available


Kzo Ishibashi & Hana Midorikawa

Atsushi Fukuya & Hana Midorikawa

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Bilateral

[:ja]for mandolin duo (2013)
dedicated to Takaaki & Ayako Shibata
(スコアのサンプル、購入はこちらから)


Bilateralは、柴田高明、横田綾子両氏の為に作曲され、献呈されている。「左右相称の」また「両当事者の」、と いった意味をもつこのタイトルが示すように、この作品中では、様々なモチーフが、二人の間で交換され、お互いに吟味したうえで発展されるように、配置されている。枠組みとしては古典的なソナタ形式が使用されており、その再現部では提示部と同じ楽譜が、奏者を交代して演奏されることになる。つまりこの作品において作者が表した いのは、二人の人間が同じ楽器を演奏することについての「違い」を強調しつつ、その「違い」自体を素材としな がら、それらを大きな「音楽」という枠でまとめあげる作業であり、またその「音楽」自体である。
この作品の演奏を心良く引き受けてくださった柴田ご夫妻に、大きな感謝を記します。[:en]for mandolin duo (2013)
dedicated to Takaaki & Ayako Shibata
Sample Score is available


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